ChatGPTとは、OpenAIが開発した自然言語処理ができるAIモデルのことです。
人間のような自然な応答を生成することができ、文章生成、文章補完、質問応答、文書要約など幅広く活用することが期待されています。
しかし、ChatGPTを活用するには、Microsoft Azureのクラウドプラットフォーム上で提供されるAzure OpenAI Serviceを利用する方法と、OpenAIのWebサイト上で提供されるChatGPT APIを利用する方法の2つがあります。
それぞれの方法には、提供されるモデルや料金、利用の流れ、データのセキュリティなどに違いがあるのも特徴的です。
今回は、Azure OpenAI ServiceとOpenAIのChatGPT APIの違いは何か？について解説します。
Azure OpenAI Serviceとは
Azure OpenAI Serviceとは、Microsoft Azureのクラウドプラットフォーム上で提供される、OpenAI社の人工知能（AI）サービスになります。
OpenAIと共同開発されたモデルを利用できるほか、Azureのセキュリティ機能やスケーリング機能などを利用できます。
提供されるモデルの種類
Azure OpenAI Serviceでは、ChatGPTやGPT-4、Codex、DALL-Eなど様々なモデルを利用できます。ChatGPTは、一般的な自然言語処理ができるモデルで、文章生成、文章補完、質問応答、文書要約などができます。GPT-4は、ChatGPTよりも進化したモデルで、より自然で正確な会話・応答ができます。また、画像入力や表現（マルチモーダル）も可能です。Codexは、プログラミング言語の生成や補完ができるモデルで、コードの作成やデバッグなどに役立ちます。DALL-Eは、画像の生成ができるモデルで、テキストや画像を入力すると、それに関連した画像を生成します。
料金体系
Azure OpenAI Serviceの料金体系は、従量課金の形態が取られています。利用できるモデルによって価格が異なります。現在の価格設定は以下の通りです。
| モデル | プロンプト (1,000 トークンあたり) | 完了 (1,000 トークンあたり) |
|---|---|---|
| GPT-3.5-Turbo16K | $0.003 | $0.004 |
| GPT-4 8K | $0.03 | $0.06 |
| GPT-4 32K | $0.06 | $0.12 |
| Dall-E (画像モデル) | (100画像当たり)$2 |
利用の流れ
Azure OpenAI Serviceを利用する流れは、以下のようになります。
- AzureのWebサイトにアクセスして、サブスクリプションを作成する。
- Azure OpenAI Serviceの利用申請をする。
- 承認されたら、Azureポータルからサービスを作成する。
- 作成したサービスに対して、APIキーを発行する。
- APIキーを使って、Azure OpenAI Serviceのエンドポイントにアクセスする。
- エンドポイントに対して、入力データを送信し、出力データを受け取る。
データのセキュリティ
Azure OpenAI Serviceでは、入力したデータはOpenAIのサービス開発や改善に使われることはないとされています。また、Azureのセキュリティ機能を利用できるので、機密情報を漏らさないようにすることができます。
OpenAIのChatGPT APIとは
OpenAIのChatGPT APIとは、OpenAIのWebサイト上で提供される、ChatGPTを利用できるAPIのことです。
ChatGPTは、OpenAIが開発した自然言語処理ができるAIモデルのことで、文章生成、文章補完、質問応答、文書要約など幅広く活用できます。
OpenAIのChatGPT APIを利用することで、自分のアプリケーションやサービスにChatGPTの機能を組み込むことができます。
提供されるモデルの種類
OpenAIのChatGPT APIでは、ChatGPTやGPT-4、Codex、DALL-Eなど様々なモデルを利用できます。
Azure OpenAI Serviceと同じモデルが利用できるほか、最新のモデルが先に提供される場合があります。
例えば、2023年3月にリリースされたGPT-4は、OpenAIのChatGPT APIでは画像機能が利用できますが、Azure OpenAI Serviceではまだ利用できません。
料金体系
OpenAIのChatGPT APIの料金体系は、従量課金の形態が取られています。利用できるモデルによって価格が異なります。現在の価格設定は以下の通りです。
| モデル | プロンプト (1,000 トークンあたり) | 完了 (1,000 トークンあたり) |
|---|---|---|
| GPT-3.5-Turbo16K | $0.004 | $0.006 |
| GPT-4 8K | $0.04 | $0.08 |
| GPT-4 32K | $0.08 | $0.16 |
| Dall-E (画像モデル) | (100画像当たり)$2.5 |
利用の流れ
OpenAIのChatGPT APIを利用する流れは、以下のようになります。
- OpenAIのWebサイトにアクセスして、アカウントを作成する。
- アカウントにログインして、APIキーを取得する。
- APIキーを使って、OpenAIのChatGPT APIのエンドポイントにアクセスする。
- エンドポイントに対して、入力データを送信し、出力データを受け取る。
データのセキュリティ
OpenAIのChatGPT APIでは、入力したデータはOpenAIのサービス開発や改善に使われる可能性があります。
また、OpenAIのプライバシーポリシーに同意する必要があります。
OpenAIは、入力したデータを第三者に開示しないとしていますが、法的な要請があった場合や、OpenAIの権利や財産を守るために必要な場合などには、入力したデータを開示することがあります。
Azure OpenAI ServiceとOpenAIのChatGPT APIの違いは何
Azure OpenAI ServiceとOpenAIのChatGPT APIの違いについて、以下の3点にまとめました。
モデルの互換性と最新性
Azure OpenAI ServiceとOpenAIのChatGPT APIは、基本的にモデルの互換性があります。
つまり、同じ入力に対して同じ出力を得ることができます。
しかし、Azure OpenAI Serviceでは、一部のモデルが利用できない場合や、モデルのバージョンが異なる場合があります。
例えば、GPT-4の画像機能は、OpenAIのChatGPT APIでは利用できますが、Azure OpenAI Serviceではまだ利用できません。
また、OpenAIのChatGPT APIでは、最新のモデルが先に提供される場合があります。
例えば、2023年3月にリリースされたGPT-4は、OpenAIのChatGPT APIではすぐに利用できましたが、Azure OpenAI Serviceではまだ利用できません。
セキュリティとプライバシー
Azure OpenAI ServiceとOpenAIのChatGPT APIは、セキュリティとプライバシーにも違いがあります。
Azure OpenAI Serviceでは、入力したデータはOpenAIのサービス開発や改善に使われることはなく、Azureのセキュリティ機能を利用できます。
OpenAIのChatGPT APIでは、入力したデータはOpenAIのサービス開発や改善に使われる可能性があり、OpenAIのプライバシーポリシーに同意する必要があります。
また、Azure OpenAI Serviceでは、自分のデータを自分のAzureストレージに保存することができますが、OpenAIのChatGPT APIでは、自分のデータを自分のストレージに保存することはできません。
スケーラビリティとパフォーマンス
Azure OpenAI ServiceとOpenAIのChatGPT APIは、スケーラビリティとパフォーマンスにも違いがあります。
Azure OpenAI Serviceでは、Azureのクラウドプラットフォームの恩恵を受けることができ、高速で安定したサービスを利用できます。
また、需要に応じてスケーリングすることができ、大規模な利用にも対応できます。
OpenAIのChatGPT APIでは、スケーラビリティとパフォーマンスの能力が限られており、利用者が増えるとサービスの品質が低下する可能性があります。
また、利用制限や待機時間が発生する場合があります。
まとめ
Azure OpenAI ServiceとOpenAIのChatGPT APIの違いについて、モデルの互換性と最新性、セキュリティとプライバシー、スケーラビリティとパフォーマンスの3点について解説しました。
それぞれの方法には、メリットとデメリットがあります。自分の目的やニーズに合わせて、最適な方法を選択することが重要です。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
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