生成AIは、テキストやコードを生成するAIで、さまざまなタスクに応用できることで注目されています。
ChatGPTとGoogle Bardは、生成AIの代表的なサービスで、対話形式で応答出来る点も特徴的です。
しかし、それぞれには特徴や適した用途があるようですね。
この記事では、ChatGPTとGoogleBardの違いと、用途による使い分けポイントについて解説します。
ChatGPTとGoogleBardの概要
ChatGPTとGoogle Bardは、生成AIの代表的なサービスですが、それぞれにどのような特徴があるのでしょうか?
ここでは、それぞれの概要について説明します。
ChatGPTとは
ChatGPTは、OpenAIが開発した生成AIです。
GPTとは、Generative Pre-trained Transformerの略で、大量のテキストデータを事前学習したチャットボットと言っても過言ではありません。
ChatGPTの無料版であるGPT-3.5(有料版は4.0)をベースに、対話形式での応答を生成することに特化したモデルとなっています。
ChatGPTは、OpenAIのAPIを通じて利用ことも可能です。
APIとは、Application Programming Interfaceの略で、プログラム同士がやりとりするための仕組みとなっています。
OpenAIのAPIを利用するには、アカウント登録と認証が必要で、利用料金が発生するので注意が必要です。
特徴的な部分としては、自然言語処理の分野でChatGPTは高い性能を発揮すると言えます。
例えば、質問に回答したり、文章を要約したり、コードを生成したり、物語を作成したり、ジョークを言ったりすることも可能です。
ChatGPTは、日本語にも対応していますが、英語での情報量が多いため、日本語の場合、不自然な回答になる場合があります。
まとめるとChatGPTは・・・
- ChatGPTは、テキストデータを学習した生成AIで、対話形式で応答できる。
- ChatGPTは、OpenAIのAPIを使って利用できるが、登録と料金が必要。
- 質問応答やコンテンツ生成など、自然言語処理に優れる。
- 日本語にも対応するが、英語の方が情報量が多い。
GoogleBardとは
Google Bardは、Googleが開発した生成AIで、対話形式での推論や論理的思考を行うことができます。
Googleの言語モデルであるBERTをベースにしており、数学や科学の問題やパズルの解決や推理小説の作成なども可能となっています。
また、Googleのプログラミング環境であるColaboratoryで利用できますが、利用時間やリソースに制限があります。
まとめるとGoogleBardは・・・
- 推論や論理的思考に優れた生成AI
- Googleの言語モデルであるBERTをベースにしている
- Googleのプログラミング環境であるColaboratoryで利用できるが、制限がある
- 数学や科学の問題やパズルの解決や推理小説の作成などができる
ChatGPTとGoogle Bardの違いは?
ChatGPTとGoogle Bardは、共に対話形式での応答を生成することができる生成AIですが、それぞれに以下のような違いがあります。
価格の違い
ChatGPTは、OpenAIのAPIを利用するために、利用料金が発生します。
利用料金は、トークン数(テキストの単位)に応じて変わります。
例えば、GPT-3の最大モデルであるDavinciモデルを利用する場合、100万トークンあたり$4となります。
Google Bardは、GoogleのColaboratoryを利用するために、無料で利用できます。
ただし、利用時間やリソースに制限があります。例えば、Colaboratoryの無料版では、GPUの利用時間が12時間までとなります。
まとめると・・・
- Chatgpt
- OpenAIのAPIを利用するために、利用料金が発生する
- 利用料金は、トークン数に応じて変わり、GPT-3の最大モデルでは100万トークンあたり$4
- Google Bard
- GoogleのColaboratoryを利用するために、無料で利用できる
- ただし、利用時間やリソースに制限があり、GPUの利用時間は12時間まで
言語モデルの違い
ChatGPTは、GPT-3をベースにしています。
GPT-3は、Transformerというニューラルネットワークのアーキテクチャを用いて、約45億個のパラメータを持つモデルです。
GPT-3は、自己回帰型の言語モデルであり、与えられたテキストの続きを予測することができます。
一方でGoogle Bardは、BERTをベースにしています。
BERTは、Bidirectional Encoder Representations from Transformersの略で、Transformerというニューラルネットワークのアーキテクチャを用いて、約3億4000万個のパラメータを持つモデルです。
BERTは、自己注意型の言語モデルであり、与えられたテキストの中の欠けた部分を埋めることができます。
まとめると・・・
- Chatgpt
- GPT-3をベースにしたチャットサービス
- Transformerというニューラルネットワークのアーキテクチャを用いて、約45億個のパラメータを持つモデル
- 自己回帰型の言語モデルであり、与えられたテキストの続きを予測する
- Google Bard
- BERTをベースにしたチャットサービス
- Transformerというニューラルネットワークのアーキテクチャを用いて、約3億4000万個のパラメータを持つモデル
- 自己注意型の言語モデルであり、与えられたテキストの中の欠けた部分を埋める
データソースの違い
ChatGPTは、インターネット上のさまざまなテキストデータを事前学習したモデルです。その中には、ウェブページやブログ、ニュース記事、書籍、ソーシャルメディアなどが含まれます。
Google Bardは、Googleの独自のデータセットを事前学習したモデルです。
その中には、ウィキペディアや書籍、ニュース記事、ウェブページなどが含まれます。
Google Bardは、特に数学や科学の問題や論理パズルなどのデータを多く利用しています。
使いやすさの違い
ChatGPTは、OpenAIのAPIを利用するために、プログラミングの知識が必要です。
APIを利用するには、アカウント登録と認証が必要です。
また、APIの仕様や制限に従って、リクエストやレスポンスを処理する必要があります。
Google Bardは、GoogleのColaboratoryを利用するために、プログラミングの知識があると便利です。
Colaboratoryを利用するには、Googleアカウントが必要です。
また、Colaboratoryのノートブックという形式で、コードやテキストを入力する必要があります。
ChatGPTは、自然言語処理の分野で高い性能を発揮します。
例えば、質問に回答したり、文章を要約したり、コードを生成したり、物語を作成したり、ジョークを言ったりすることができます。
Google Bardは、推論や論理的思考の分野で高い性能を発揮する可能性を秘めているようです。
例えば、数学や科学の問題を解いたり、論理パズルを解いたり、推理小説を作成したり、哲学的な議論をしたりすることができます。
文章を、chatgptとGoogleBardで比較対象表を作ると、以下のようになります。
項目 | chatgpt | Google Bard |
---|---|---|
利用するために必要なプログラミングの知識 | 必要 | あると便利 |
アカウント登録と認証 | 必要 | 必要 |
利用するために必要な形式 | APIのリクエストとレスポンス | Colaboratoryのノートブック |
発揮する性能の分野 | 自然言語処理 | 推論や論理的思考 |
できることの例 | 質問に回答、文章を要約、コードを生成、物語を作成、ジョークを言う | 数学や科学の問題を解く、論理パズルを解く、推理小説を作成、哲学的な議論をする |
CatGPTとGoogle Bardの長所と短所
ChatGPTとGoogle Bardは、それぞれに優れた点と改善すべき点があります。ここでは、それぞれの長所と短所についてまとめます。
ChatGPTの長所と短所
ChatGPTの長所
- 自然言語処理の分野で高い性能を発揮する
- 多様なコンテンツを生成することができる
- 対話形式での応答が自然で流暢である
- ユーザーの興味や感情に応じて応答を調整することができる
ChatGPTの短所
- 利用料金が発生する(有料版のみ)
- プログラミングの知識が必要である
- 他の言語に対応していない
- 事実と異なる情報や不適切な内容を生成することがある
Google Bardの長所と短所
Google Bardの長所
- 推論や論理的思考の分野で高い性能を発揮する
- 複雑な問題やパズルを解くことができる
- 無料で利用できる
- オンラインのプログラミング環境で利用できる
Google Bardの短所
- 利用時間やリソースに制限がある
- プログラミングの知識があると便利である
- 対話形式での応答が単調で冗長であることがある
以上のように、ChatGPTとGoogle Bardは、それぞれに長所と短所があります。
ChatGPTとGoogle Bardの用途による使い分けポイント
ChatGPTとGoogle Bardは、それぞれに適した用途があり、ここでは、それぞれの使い分けポイントについてまとめます。
ChatGPTの使い分けポイント
- 自然言語処理の分野で高い性能を発揮。
- テキストやコードの生成、要約、質問応答などに適している。
- 対話形式での応答が自然で流暢。
- ユーザーとのコミュニケーションやエンターテイメントに向いている。
- 利用料金が発生し、コストを考慮する必要がある。
- 他の言語に対応していないため、英語以外の言語は不向き。
- 情報の信頼性や不適切な内容生成に注意が必要。
Google Bardの使い分けポイント
- 推論や論理的思考の分野で高い性能を持つ。
- 数学や科学の問題、パズルの解決、推理小説の作成に適している。
- 無料で利用可能で、コストを気にせずに利用できる。
- 利用時間やリソースに制限があり、大規模なタスクには不向き。
- 他の言語に対応していないため、英語以外の言語は不向き。
- 対話形式での応答が単調で冗長な場合があり、ユーザーの興味や感情を引き出しにくい。
以上のように、ChatGPTとGoogle Bardは、それぞれに使い分けるポイントがあります。
自分の目的やニーズに合わせて、最適な生成AIを選択することが重要です。
まとめ
この記事では、生成AIの代表的なソリューションであるChatGPTとGoogle Bardについて、概要や主な違い、長所と短所、使い分けポイントについて解説しました。
ChatGPTとGoogle Bardは、共に対話形式での応答を生成することができる生成AIですが、それぞれに特徴や適した用途があります。
自分の目的やニーズに合わせて、最適な生成AIを選択することが重要です。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
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